【連載】Convenience ART Vol.1「和田誠とハイライトと、」

さて、「コンビニエンスアート」記念すべき初回、vol.1。

のっけから選ぶ題材としてはちょっと…と言われそうなところを押し切って、今回は「コンビニ」で買えるアート、「タバコ」についての話。

1960年の発売から、今なお多くの人に愛されているタバコ、「ハイライト」。

ミュージシャンの桑田佳祐や、『ちびまる子ちゃん』に登場するさくらヒロシの愛する銘柄でもある。

レギュラーとメンソールの2種類が存在し、それぞれ、コバルトブルー(後にハイライトカラーと呼ばれるまでの大ヒットぶり)とグリーンのパッケージは、デザインコンペによって選ばれたもの。

作者は和田誠で、後にイラストレーターとして名を馳せることになる彼の初期の作品ということになる。コンペの段階では、採用された2色の他に、幻となってしまった黒色のデザイン案もあったそう。和田誠自身、この色がいちばん気に入っていたそうだから、いつしか売ってくれないか、JTさん。

和田誠は2019年に亡くなってしまったが、40年にわたり『週刊文春』の表紙絵を担い、他にも数多くの書籍装丁を手掛けてきた。

村上春樹との共著『ポートレイト・イン・ジャズ』では、和田誠の描くジャズプレイヤーに、村上春樹による珠玉のエッセイが掲載されている。

普段から親交のあった彼らだが、村上春樹が愛した新宿を代表するジャズ喫茶&バーである「Juzz Cafe Bar DUG」(関連記事:東京カルチャートリップ【後編】)では、実は和田誠が店のロゴデザインを手掛けているんだとか。タバコの吸えない喫茶店が増えてきた今もなお、喫煙席を残している嬉しいお店。

せっかくだし、村上春樹が愛したカティサークを注文して、ハイライトを吸ってみたら、きっと楽しいだろうな。

EDIT: Ryo Kobayashi

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