「自由研究」の現在地 – 定番スポットから珍奇スポットまで

前編では、懐かしの定番自由研究と、令和の最新自由研究キットを紹介した。後編では、自由研究のネタ探しにぴったりな、都内のお出かけスポットを紹介したい。

自由研究をしに出かけよう

国立科学博物館 公式HPより

自由研究のネタは、家の中だけで探すものじゃない。

国立科学博物館をはじめ、都心には自由研究のヒントになりそうな施設が山ほどあるけれど、今年の夏、特に足を運ぶ価値のあるスポットをぜひチェックしてみてほしい。

①日本科学未来館

日本科学未来館 公式HPより

まずは王道から。

日本科学未来館は、2026年10月から2027年4月まで施設整備のため長期休館することが決まっている。つまり、この夏が当面のあいだ最後の開館シーズン。「行こう行こうと思っているうちに気づけば何年も経っていた」というあなた、今年の夏こそチャンスかも。最新のロボット技術やAIの展示は、令和の自由研究テーマとの相性も抜群だ。

日本科学未来館

・住所:〒135-0064 東京都江東区青海2丁目3−6
・公式サイト:https://www.miraikan.jst.go.jp
・公式SNS:https://x.com/miraikan
・休館日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)、12月28日~1月1日
・営業時間:10:00〜17:00 (入館券の購入および受付は16:30まで)
・入館料:常設展 – 大人:630円 / 小学生~18歳以下:210円 ※毎週土曜日は無料 / 未就学児:無料
※常設展以外の特別展、ドームシアターのご観覧には、別途チケットのご購入が必要です。詳しくは公式サイトをご確認ください。
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

②地下鉄博物館

次に、葛西の地下鉄博物館

ちょうど開館40周年を迎えていて、8月30日(日)まで記念イベント「ちかはく・メモリアル40」を開催中。40年分の歩みを追う写真展や記念グッズも登場する、鉄道好きにとっては見逃せないタイミングだ。実物の車両に乗り込んで運転シミュレーターを体験できるコーナーもあり、自由研究にはうってつけの環境が揃っている。

地下鉄博物館

・住所:〒134-0084 東京都江戸川区東葛西6丁目3−1 東京メトロ東西線 葛西駅高架下
・公式サイト:https://www.chikahaku.jp
・公式SNS:https://x.com/MetroMuseum
・休館日:毎週月曜日(祝日・振替休日となる場合、その翌日) / 年末年始(12/30~1/3)
・営業時間:10:00~17:00(※入館は16:30まで)
・入館料:大人:220円 / 子供:100円(※満4歳以上中学生まで)
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

③東京都水の科学館

東京都水の科学館 公式HPより

続いて、有明の東京都水の科学館

無料で楽しめる体験型施設で、見どころは「水のたびシアター」。周り4面にぐるっと映し出される映像を見ていると、自分が水つぶになった感覚で大自然をめぐる旅を体験できる。蛇口をひねれば当たり前に出てくる水が、どこから来てどこへ行くのか。普段は意識しないテーマだからこそ、自由研究として掘り下げるとかなり奥が深い。

東京都水の科学館

・住所:〒135-0063 東京都江東区有明3丁目1−8
・公式サイト:https://www.mizunokagaku.jp
・公式SNS:https://x.com/mizunokagakukan
・休館日:月曜日(休日の場合その翌日) / 年末年始:12月28日~1月4日(その他臨時休館日は要確認)
・営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
・入館料:無料
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

ここからは、少し変わり種を2つ。

④消防博物館

消防博物館 公式HPより

まずは四谷の消防博物館

無料で入れるうえに、9月13日まで特別企画展「知っていますか?空の消防救助機動部隊!」を開催中。消防ヘリコプターの活動を紹介する内容で、館オリジナルのワークシートも用意されているというから、そのまま自由研究の下書きにできてしまう。歴代の消防車や、江戸時代の火消しの道具まで展示されていて、時代ごとの「消火の工夫」を比較するテーマにも発展させやすい。

消防博物館

・住所: 〒160-0004 東京都新宿区四谷3丁目10−10
・公式サイト:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/taiken/hkkan/index.html
・休館日:毎週月曜日(国民の祝日に当たる場合は開館し、直後の平日を休館日とする。 / 年末年始:12月29日~1月3日(その他臨時休館日は要確認)
・営業時間:9時30分~17時(最終入館は16時30分)
(図書資料室は水・金・日の13時~16時30分)
・入館料:無料
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

⑤目黒寄生虫館

次に、目黒の目黒寄生虫館

常設展ながら、8.8メートルのサナダムシ標本という強烈すぎるインパクトで知られる、都内屈指の知る人ぞ知るスポット。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏も、来日時にプライベートで訪問したそう。特別展として、9月27日(日)まで「寄生虫標本づくりに挑戦!」も開催中。夏休みの自由研究に「ちょっと人と違うテーマ」を選びたい人には、これ以上ない選択肢だと思う。

目黒寄生虫館

・住所:〒153-0064 東京都目黒区下目黒4丁目1−1
・公式サイト:https://www.kiseichu.org
・休館日:毎週月曜日・火曜日/年末年始(月曜日・火曜日が祝日の場合は開館し、直近の平日に休館)
・営業時間:10時~17時
・入館料:無料
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

⑥すみだ北斎美術館

すみだ北斎美術館 公式HPより

もう一つ、少し毛色の違うスポットとして紹介したいのが、両国のすみだ北斎美術館

8月30日(日)まで、葛飾北斎と歌川広重という2大絵師の風景画を並べて紹介する企画展「北斎 広重 ふたりの富士、それぞれの富士」を開催中だ。同じ江戸の風景を、それぞれの絵師がどう描き分けたのかを見比べられる、まさに「観察と比較」がテーマの展覧会。自由研究の王道である “比較” というアプローチを、アートの視点から体感できる貴重な機会だ。妹島和世氏設計の建物自体も、鏡のような外壁が特徴的で一見の価値がある。

すみだ北斎美術館

・住所:〒130-0014 東京都墨田区亀沢2丁目7−2
・公式サイト:https://hokusai-museum.jp
・公式SNS:https://x.com/HokusaiMuseum?lang=ja
・休館日:毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
・営業時間:9:30~17:30(入館は閉館の30分前まで)
・入館料:各展示ごとに公式サイトをご確認ください。
※休館日、営業時間、入館料に関しては変更の可能性があるので、公式サイトをご確認ください。

王道から変わり種まで、テーマも雰囲気もバラバラな6施設を並べてみたけれど、共通しているのは「実物を目の前にすると、自由研究のアイデアはいくらでも湧いてくる」ということ。写真を撮る、パンフレットをもらう、気づいたことをメモしておく。それだけでも立派な下調べになる。気になった施設があれば、この夏のうちにぜひ足を運んでみてほしい。

自由研究は、まさに「アート」である

ちょっとここで視点を変えてみたい。自由研究の工程を分解すると、テーマを選び、調べ、手を動かし、まとめる。これって、創作活動のプロセスそのものじゃないだろうか。

しかも自由研究には、そもそも「正解」がなかった。先生からテーマを与えられるわけでも、模範解答が用意されているわけでもない。あるのはただ、自分の「気になる」という気持ちと、それをどう形にするかという工夫だけ。完成度なんて二の次で、夏休み最終日に雑にまとめた模造紙ですら、今見返せば当時の自分が何を面白がっていたかが飾らずに残っている。

大人になった私たちが「創作」や「表現」と聞いて身構えてしまうのは、いつの間にか「うまくやらなきゃ」というプレッシャーを背負い込んでいるからかもしれない。何かを作ろうとするとき、「うまくできるか」より先に「気になるか」を思い出してみる。自由研究が教えてくれるのは、案外そんなシンプルなことだ。

EDIT: Shimako Otake / Ryo Kobayashi

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