そして現代でも、日本はピクトグラム先進国であろうとしている。渋谷区の公衆トイレプロジェクト「THE TOKYO TOILET PROJECT」では、世界的クリエイター16名による多様な検知デザインに対し、グラフィックデザイナー・佐藤可士和がデザインしたピクトグラムが全てのトイレに共通して使用されている。佐藤可士和は日本で最もよく使用されている種類のピクトグラムを参照し、新たなデザインを設計。一見すると標準的なピクトグラムだが、パーツの角をわずかに丸く面取りして成形されている。このデザインには、都会の冷たい印象を和らげ、利用者に安心感や優しさを感じさせる配慮がある。
ガラス張りで透明になるトイレ、木材を多用した森のようなトイレ、レトロな一軒家風トイレなど、外観や素材はバラバラだが、そこに共通のピクトグラムを配置することで、「ここがTHE TOKYO TOILETの一環である」というシンボルになると同時に、バラバラなトイレに唯一の共通項を与えている。
「世界共通」という幻想
1920年に生まれ、今日も生活の中で進化を遂げているピクトグラムだが、ピクトグラムはシンプルであるが故に誤解を招きやすい。例えば公衆トイレのピクトグラムは時々、どっちが女性なのかわからない場合があるし、そもそもスカートを履いているから女性だという理解は現代的ではないのかもしれない。THE TOKYO TOILET PROJECTではこうした課題に対し、一部のトイレはオールジェンダートイレとして設計している。あえて男女両方のピクトグラムを一緒に提示することで、誰がみても「男と女」とわかるようにもなっている。
この変化を象徴する存在のひとつが西本克利だ。彼がブランドディレクターを務める「NISHIMOTO IS THE MOUTH」は、架空のカルトクラブという世界観がコンセプトのブランドで、海外のセレブリティが着用したことをきっかけに一気に知名度を高めた。全身を覆うタトゥーそのものがブランドの”顔”となり、ミステリアスな世界観とともにSNS上で拡散されていった。
「Art for Animals」の作品はオンラインショップでも購入することができる。詳しくは公式サイトまで
谷さんは「Art for Animals」という活動も続けられています。
谷 – 子供のころから動物が大好きなんです。本当は動物に関わる仕事がしたかったくらい。でも犬や猫のアレルギーがあって…。だから動物のお仕事は難しかった。でも何かできることはないかなと考えた時に、「絵を売って、そのお金を寄付したら間接的に関われるんじゃないか」と思ったんです。それが「Art for Animals」の始まりでした。
谷 – 実際に飼うまで、鳥がこんなにも愛情深い生き物だと思っていなかったんです。私も知らなかったから、世の中にももっと知らない人がいるんじゃないかと思って。それで『プジェ日記』という漫画を描き始めました。「Art for Animals」もそうですけど、絵を見たり買ったりする人って限られているじゃないですか。でも漫画ならもっとたくさんの人に届くかも知れない。動物を大切にする気持ちを広めるなら、漫画の方が向いているんじゃないかなと思ったんです。